圭さん日記

放送作家・脚本家、高坂圭のブログ。

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笑いっぱなし!「東海林さだおの味わい方」

食べ物のことを書かせたら日本一の
作家、東海林さんの文章を、盟友
南伸坊さんがセレクトした本。
いやー、改めて東海林さんの天才ぶりを
思い知らされました。
                             
とにかく笑わせてくれるので、時折ピックアップ
して掲載しますね。
第一弾は、「アジの開き」
少し長いけど、笑いたい方はぜひ最後まで読んで。
                             
 スーパーで、アジの開きを買ってきてなに気なく
見ているうちに、ハラハラと涙がこぼれた。
 アジが哀れでならなかった。
 まん丸の、涼しい目を見張ったあのかわいいアジ
が、体を切りさかれ、押しひろげられ、あお向き
に寝かされているのである。

 

 骨の構造、肉の配列、脂肪の片寄り、脊髄と血あい
のからまりぐあい、内臓をこそげとったあとなど、
その生理のからくり、秘密が隠しようもなく、ことご
とく暴露されている。
 昨日も能力も、そして生きざまさえあからさまにな
ってしまっているのだ。
 アジにだって、ここだけは人に見せたくない、知ら
れたくないというところがそれぞれにあるにちがいない。

 

 そうした個々の願望を一切無視して、ただもう一方的
に、一律に押しひろげさえすれいいという方針はいかが
なものだろうか。アジがどんなに恥ずかしい思いをして
いるか、一度でも考えたことがあるのだろうか。
(もしこれが自分だったら)
と、アジを押しひろげた人は考えなかったのだろうか。

 

 しかも魚屋やスーパーなどでは、その押しひろげた
ところにわざわざ照明を当てたりして、その開きぐあ
いをより効果的に見せようとしている。
 アジはこのように開かれた体を、恥ずかしいからと
いって自分で閉じることができない。
 そこのところが一層哀れでならない。

 

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