圭さん日記

放送作家・脚本家、高坂圭のブログ。

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画商の凄み。「銀座画廊物語」 吉井長三
買った本、2冊があまり面白く
なかったので、途中で止めて
書棚から抜き出した、本。
これは日本一の画商、吉井画廊の会長が書いたもので、
僕は再読。
ルオー、ピカソ、小林秀雄、志賀直哉と錚々たる
芸術家との交流記は何度読んでも惹きつけられる。
なかでも梅原龍三郎の話がいい。
吉井の画廊に展示していた梅原の絵が四点盗まれた。
所蔵家に対してどうするのだと梅原に問われた吉井は
「保険をかけてあるので計5千4百万円をお返しします」
と答えた。
すると梅原は、「金で済まないこともある。画商は信用が
第一。ここにある絵を全部持っていきなさい。
相手が代わりに二枚欲しいといったら、二枚あげなさい」
吉井は全部の絵をトラックに積んで所蔵家を回った。
所蔵家はもちろん貸した絵の金額分の絵しか受け取らなった
ので、残りの絵を梅原に返しに行ったら、
「君も盗難にあって商売も大変だろうから、残った絵は
持っていって、もし売れるならお金にしなさい」
そして、食事をご馳走になり、さらにこう言った。
「当面、必要でないお金があるから、君、持っていって
使ってくれ」と、箱に入った札束を指さした。
吉井が言われるままで、札を袋に入れていると、
「吉井君、寂しくなるから、一束くらい置いてくれ」と
言った。
吉井が負担に感じないようにという配慮だった。

そこまで画家に信頼される画商も、そしてもちろん
梅原もすごいねー。
お金って多分、こういう時のためにあるんだろうね。
 
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